虹色戦隊ナナレンジャー
多分平和を守るため
フラッと活躍 ポロッと本音
お空に虹を見つけたら
さあ出動だ、時給850円
奴の居場所は、………何も無い場所だ。
「どこか、遠くの街へ逃げやせんか?」
依頼者の言葉を思い出しながら、
「いえね、優しさって訳じゃないんですが………私も胸くそ悪いのは嫌いなんで」
そう言ってから黒服の男は、丸いサングラスのずれを直した。茶髪を、紐で後ろにくくっている。
「新しい人生の為の名前と住処、分不相応な金も与えやす、そちらからも関わらないと約束するなら、こちらから二度と関わりやせん、家族と友の縁も切ってもらいますが」
どうです?―――聞いた刹那
「兄弟ともか」
………目の前の彼は口を開いた、草まみれのボロボロの服だ。
「………ええ、たとえ死に目に会おうとも、あんたと絶対会わせはしやせん、………しかし」
………会いたいんですかい?
―――黒服の男は
「あんたを殺すよう言った兄さんと」
銃を構えた―――
………自分の欲の為に弟を殺す、
「最低な兄貴から逃げた場所で、一生遊んで暮らせる金もらうか」
それとも、
鉛玉もらうか、
「どっちです?」
微笑みながら、彼は言った。
「あいつからの贈り物を」
銃声が
………何も無い場所
生い茂る草、
唯、それだけの土の上で、
躯に成り果てた男を見て、一つ神に祈ってから黒服の彼は立ち去った。
―――、
―――その全てを見届けて彼女は瞳を開いた
………一斉に瞳へ飛び込む景色、
突き抜ける蒼い空、何処か吹く風、
綺麗な空気と、流れる小川、そして、暖かい日差し、
………ここは、
死んだ男から、遠く遠く離れた場所、
いや、もしかして、この場所の空とあの場所の空は繋がってないのかもしれない、
果てを越えた世界、遙かなる約束の地、林檎の無い楽園。
彼女は、純白の巫女の如き衣装を着た侭、小池の水に身体を浸らせ続けている、
白い肌と白い髪、
彼女は遙か遠く離れた場所を見る事が出来る瞳を持って、望めばその場所へ行く事も出来る身体だって
有り得ない場所での有り得ない存在―――
「………出番ですわね」
ホリデイヤ=クライアンドクライ
虹色戦隊ナナレンジャーのスポンサーである。
|